色々さまよう時期ってあるんだなぁとこのごろ思っています
2003年ペンスケッチと出会い
無我夢中で描き続けてきました
自分が描きたいと思う風景を線で表現する具象画スタイル
専門的に学校で学んだこともなく
ただありがたいことに永沢まことさんという
素晴らしい先生に出会えたことは
わたしの人生捨てたもんじゃないと思え
追いつけそうにない背中を追いかけ
絵を描き始める上での心構え、最低限の技術、基本的な準備のこと、一流の画家について
必要なことを学びました
ボッティチェリ、デイヴィッド・ホックニー、アングル、ゴッホ、カイユボット、
フランク・ステラ、カンディンスキー、北斎、歌麿
中国の李成、夏珪etc
先生は、石膏デッサンなど面(知性)での描き方と
「線」(感性)という手段で描く描き方について問い続け
線スケッチという方法で制作を続けながら
私たちにそれについて考える機会を常に与えてくれました
・必ず「実物」を見て描く
・必ず「線」でカタチをとる
・「色」は線のお化粧と思って楽しく塗る
わたしは、知性とは縁遠く、なんとなく感性の方がいいなぁぐらいの
感覚で
基礎的な知識もなかったので
【好き】と【感覚】に頼って今日まで描いて来ました
芸に携わるものは、必ず何か表現したいと思うものがあるはずだ
と、
考えたこともなかった問いに戸惑い悩み、気持ちが沈んだりしました
確かに、アーティストと名乗って活動されている方のWebサイトを見てみると
ステートメントが必ずあって、自身の表現者としてありようを表明されていました
「わたしが表現したいもの?」とは、さて
考えても考えても、答えはででてこない
まずは道具を変えてみました
慣れないアクリル絵の具に戸惑い、Youtubeで使い方を調べ
さまざまなサイトをヒントに、とにかく描きまくりました
公募展にも出しました
表現したいって一体なにさっ?
なんだかそのへんから、よくわからなくなる
明確なものも見つからないまま
一番辛いのは、起床時の憂鬱な気分
心が不安でいっぱいになる
コロナによる自粛生活も重なり
友人と会う機会も減り、打ち合わせもない日々
そんなとき
先生とやりとりしていた10年以上前の手紙を引っ張り出して読み返してみた
先生は必ず文字で講評してくれて
ユーモアのある文章で、こうするといいよと的確にアドバイスしてくれました
手紙の内容から、当時のわたしが溌剌と、楽しくて仕方がない様子で描きまくっていたことがわかります
何度も読み返し、心にストンと落ち、くよくよしたってしょうがない
と、ようやく長く暗ぁい時間の先に爪楊枝の先くらいの光が見えてきたように思います
「線スケッチ」は、どんな「絵」にも展開しうる、基本であり、
入門法である。自分の絵に迷いが生じた場合のリハビリでもある。
書いてた!これは救われる!
先生は、自分のスタイルを完璧に確立し、
ブレることなくみんなの先頭にたっていました
そっか、描き方や自身のスタイルについてふと考え、
他に自分にあったやり方があるのではと
悩み考え立ち止まることは、絵描き人生において進むべき道の一つなのかもしれない
まだまだ、学ばなければならないことはたくさんあって
励み努めなければ
今は、リハビリ期間
初心に帰り、線スケッチを楽しむ
街中で見かけたら、お声かけください^^
(なんちゃってー)
(こんな感じで描いてますから↓↓↓↓)
永沢まことさんが今のスタイルを習得するまでの道、それを確信した
ワクワクする気持ちが書かれています
そのときの自分の気持ちのあり方で本から受ける影響は違う
心に沁みてきました
『詮ずるところ学問(絵)は、ただ年月長く倦ずおこたらずして、はげみつとむるぞ肝要にて、学びやうは、
いかやうにてもよかるべく、さのみかかはるまじきこと也。いかほど学びかたよくても怠りてつとめざれば、功はなし』
『うみ山ふみ』 ー 本居宣長 ー