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描いた作品と一緒に蘇る心情 ~八王子市•【街と織物】ガイドツアー~

これまでに作ってきた作品を見返してみると
描いたときのこと、心情までもが鮮明に蘇る。

一番最初の子を妊娠中のときに描いた自画像、
自分の身体が自分のものじゃないような、それまでに感じたことのない不思議な感覚
二番目の子が生まれた翌日
「暇だなぁ、絵でも描くか」と、
退屈しのぎに持参したスケッチブックとペンで
ベッドに寝っ転がる息子を描いた。
日野市に越してきてすぐ、近所の雑貨屋さんを描かせてもらい
その後も仲良くさせていただいた。
新宿御苑で桜を描いているとき
幹に咲く花をみて
「桜の簪ね」と花見客が話す
年明けの寒い時期、よこはま動物園ズーラシアでウンピョウを描いていたとき
一瞬で去っていく客を眺めながら、うらやましく思った
「わたしも早く帰りたいわ」と。

年を重ね、記憶力の低下が著しいが
それでも、絵を描いていたときの景色の記憶は
その時の気持ちとともに鮮明に蘇る
ブツブツとこぼした独り言ですら

作品以上に残る
形のない財産となる

レオナルド・ダ・ヴィンチは
「物体には、輪郭線などない」
恩師永沢まこと氏はそれは、正しいけれども絵描きの言葉として完璧ではない、と
「しかし、線表現によって二次元上に翻訳することも可能である」
付け加えるべきではないか、と提言した。
わたしは
「そして、人の記憶を断片的に形成するものである」

と、付け足したい。

作品画像 21cm×29.7cm
2021年 12月
【街と織物】ガイドツアーに参加したときにスケッチしたもの
主催:日本遺産「桑都物語」推進協議会
企画運営:つくるのいえ

 

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