“元気が出る本”というテーマで選書のご依頼をいただいた
元気、元気、かぁ
私は読書家ではない
大人になってから、それもここ数年で
読書が好きになった人間だ
そういうわけで、夏休みの課題本だったりするあの文学小説ですら
読んだことがない
尊敬する永沢まことさんに薦めてもらった
「三四郎」はどうにか頑張って読めたものの
「草枕」はどうにもこうにも歯が立たず
この世に読めない本があるんだと驚いた
そんな浅い読書歴の中から選んで良いものなのか・・・・
悩むことなく快諾させていただいた
雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々 へろへろ
鹿子裕文 著 ナナロク社
週に一度
近所でやってるベジくらぶという野菜屋さんで「これ、いいよ」と
薦められ購入したのはコロナ以前(多分)
帯に書かれた文言が心を鷲掴む
ぶっとばせ、貧老!未来はそんなに暗くない。
明るい未来が提示され
老後の不安が一気に払拭され、勇気が湧いてくるのかも、と、手にとった1冊
介護施設を取り巻く人々が特別養護老人ホームを建てるまでの奮闘劇
赤字補填、資金調達のためにバザーでジャムを売り、
夏祭りには子供に光るおもちゃを売る
補助金申請のために頭と身体を使って
役所とやりあう様
印象に残った場面を列挙しただけなので
なんのことだか全く伝わらないと思うが
生きていくってこういうことよね、と
感じる
大変だったであろう出来事を
著者流の愛溢れる言葉で
おもしろおかしく
描かれている
笑えるし、泣ける
老後の不安は払拭されず
勇気が湧いてくるわけでもないが
いい本だった
人間同士がこんな風に繋がれるのって
素敵だなぁと、思えた
生きていく中で大切なモノ、コトって何
老後の不安=お金の不安(現在もそうなんだけど)
ユーモアを持って生きるってこういうことなのかなぁ
人と交わることで和らいでいくのかなぁ
そして、一応医療に携わる人間として
ちょっと襟も正したい
おすすめのページとか書いてしまったが、全部いいから
全部おすすめ
再読し5日ほどで読んでしまった
読んでみて
特定非営利活動法人元気が出る本屋@B-Bookstore
http://bioodbord.blog103.fc2.com/blog-entry-3916.html